リコピン

トマトに含まれるリコピンとは?

 

「リコピン」は「カロテノイド」(動植物に含まれる、赤や黄色、オレンジ色の色素)のひとつです。
「カロテノイド」には「リコピン」のほか「β-カロテン」などがあります。

 

「β-カロテン」はにんじんやパセリ、ほうれん草などに多く含まれ、体内でビタミンAに変化するため、
早くから栄養学的に注目されていました。

 

しかし近年、「カロテノイド」自体が強い抗酸化作用を持つことが知られるようになり、急激に注目度がアップしました。
そして、「カロテノイド」の中でも、とりわけ「リコピン」は抗酸化作用が強く、
その作用は「β-カロテン」の2倍以上、ビタミンEの100倍以上にもなることが分かったのです。

 

リコピンと美白・美肌の関係

 

「リコピン」は、生活習慣病の予防だけでなく、美白・美肌にも有効なことがカゴメの研究で明らかになってきました。

 

「リコピン」は、シミやソバカスなどの原因となる、紫外線によって生じるメラニンの生成を促進する活性酸素を消去するとともに、
メラニンの生成に必要な酵素「チロシナーゼ」の働きを抑えます。
その結果、美白につながるのです。

 

リコピンの活性酸素消去力

 

活性酸素とは?

 

活性酸素とは、通常の酸素と比べてモノを酸化する力が強い酸素です。
普通に生活していても、体に入った酸素の2〜3%が活性酸素になるといわれます。
また、日光を浴びたり、激しい運動をしたときも活性酸素が増加します。

 

通常、活性酸素は体内に侵入した細菌などの異物を攻撃したり、体内の酵素反応を促したりするなど、
私たちの生体にとって大切な役割を果たしています。

 

つまり活性酸素は、酸素を利用してエネルギー代謝を行う生物では必ず生成されるもので、
本来体内に備わっている活性酸素消去機能が順調に働いていれば、問題視されるものではありません。

 

しかし、現在、活性酸素が大きな注目を集めているのは、
精神的なストレスや喫煙、飲酒、排気ガス、紫外線、電磁波、放射線といった極めて現代的な生活要因で活性酸素が増加している背景があるからなのです。体内の消去機能では処理しきれなくなった過剰な活性酸素が、その強い酸化作用によって、
遺伝子(DNA)を傷つけたり、脂質や蛋白質を変性させます。

 

「リコピン」をはじめとする「カロテノイド」は一般に、活性酸素の中でも、
特に「一重項酸素(いちじゅうこうさんそ)」と呼ばれるものに対する消去能力が高いことが知られています。